製品紹介 お客さまの声 - 研究用システム

お客さまの声 - 研究用システム

理化学研究所 発生・再生科学総合研究センター

理化学研究所 発生・再生科学総合研究センター - 佐藤有紀

ご氏名:佐藤有紀(写真)・高橋淑子

ご施設名:理化学研究所 発生・再生科学総合研究センター

ご所属名:パターン形成研究チーム

ご研究内容

動物のからだのかたちはどのように形成されていくのかを解明するため、生きた状態で発生過程を観察することが可能なニワトリ初期胚を用いて研究を行っています。

最近のご研究活動

論文

  • Yuki Sato, Kunio Yasuda and Yoshiko Takahashi
    Morphological boundary forms by a novel inductive event mediated by
    Lunatic fringe and Notch during somitic segmentation Development 129,
    3633-3644 (2002)
  • 佐藤有紀、高橋淑子、利根川あかね
    ニワトリ胚への局所的遺伝子導入法ーCOS細胞と組織移植による方法ー
    遺伝子医学別冊/分子生物学実験シリーズ 図・写真で観る発生・再生実験
    マニュアル(安田國雄 編集)
  • 佐藤有紀、高橋淑子
    体節形成のメカニズム 小児外科 35巻3号、 284-291頁(2003)

ベンタナHXシステム ディスカバリーについて

われわれの研究室ではニワトリ初期胚を実験材料に用いて動物のからだを作りだす分子メカニズムを研究しています。 発生中の胚内においてどのような遺伝子がどこで発現しているのか、また何らかの操作(組織移植や遺伝子の過剰発現など)を施した胚においてマーカー遺伝子がどのような発現を示すのかなど、in sit ハイブリダイゼーション法による解析はわれわれの研究にとって欠くことができません。

従来は結果が出るまで最低でも3日間かかっていた切片in sitハイブリダイゼーションですが、ベンタナHXディスカバリーではたったの一晩で終了するという点に大きな魅力を感じ、導入することにしました。 用手法と比べると、試料の固定条件やプローブ濃度、ハイブリダイゼーション温度などの微妙な違いが染色結果に大きな影響を与えるので、プローブごとの条件検討が必須となります。 ベンタナが熱心にサポートしてくださったこともあり、現在は信頼できる染色結果を得られるようになりました。 ベンタナHXディスカバリーはプローブ添加以外の全行程、脱パラフィンから発色までを自動化しています。 当然その間に他の作業をすることができるわけですから、それがベンタナHXディスカバリーのもっとも大きなメリットです。 さらに全行程が一晩で終わるので、染色結果を早く知りたい時などはたいへん助かります。 登録さえ済ませておけばすぐに使えるキットが揃っており、試薬作りの手間もほとんどないので、切片in sitハイブリダイゼーションに費やす時間を大幅に短縮することができました。 なお、当研究室ではニワトリ胚以外にも再生ミミズ(ヤマトヒメミミズ)の染色も試みております。

理化学研究所 発生・再生科学総合研究センター - イメージ

徳島大学 ゲノム機能研究センター

徳島大学 ゲノム機能研究センター - 堤聡

ご氏名:堤聡

ご施設名:徳島大学 ゲノム機能研究センター

ご所属名:遺伝情報分野

ご研究内容

  • 顎骨骨幹異形成症の原因遺伝子のポジショナルクローニング
  • RNAi トランスジェニックマウスを用いた遺伝子機能解析法の開発

最近のご研究活動

論文

Tsutsumi S, Kamata N, Maruoka Y, Ando M, Tezuka O, Enomoto S, Omura K, Nagayama M, Kudo E, Moritani M, Yamaoka T, Itakura M (2003) Autosomal dominant gnathodiaphyseal dysplasia maps to chromosome 11p14.3-15.1. J Bone Miner Res 18:413-418

ベンタナHXシステム ディスカバリーについて

板倉光夫センター長が率いる私たちの研究室(図1、徳島大学ゲノム機能研究センターの外観)では、単一遺伝子性疾患(家族性若年性高尿酸血症性腎症、 Wagner 病および顎骨骨幹異形成症)の原因遺伝子の同定および多遺伝子性疾患(糖尿病および関節リウマチ)の疾患感受性遺伝子の同定を目指しています。 連鎖解析あるいは関連解析によって絞り込まれた候補遺伝子は機能未知のものが多く、その機能の一端を知るためにも ISH による発現パターンの検索は必要不可欠です。

ベンタナ HX システムディスカバリーを用いた ISH は初心者でもすぐに始められ(図2、マウスⅠ型コラーゲンの ISH 染色結果)、現在多くの研究員がディスカバリーを利用しています(図3、研究室のディスカバリーとユーザーである整形外科の高田先生と浜田先生)。 ディスカバリーの最大の利点は、プローブと切片さえ準備すればあとは自動的にハイブリダイゼーション、発色反応、さらには対比染色まで行ってくれる点です。 また処理に要する時間は一晩と非常に短時間で結果が得られる上、最大 20 枚までの切片をそれぞれ異なる条件下で処理できるため条件検討も一度に行うことができます。 一方機器のトラブル時には連絡すればすぐに駆けつけてくれるので、アフターフォローもしっかりしています。 唯一の欠点は試薬キットが少々高い点ですが、より速くより多くそしてより簡単にデータを出すことが求められるポストゲノム時代の今だからこそ、コストパフォーマンスに優れたディスカバリーをユーザーのひとりとしてお薦め致します。

徳島大学 ゲノム機能研究センター - イメージ

新潟大学大学院 医歯学総合研究科附属腎研究施設

新潟大学大学院 医歯学総合研究科附属腎研究施設 - 山本格

ご氏名:山本格

ご施設名:新潟大学大学院 医歯学総合研究科附属腎研究施設

ご所属名:構造病理学部門

ご研究内容

私たちはヒトの腎疾患の病因や病態を解明し、その治療法の開発への道筋をつけることを目標として研究をしています。 特に、慢性腎不全へと進行するヒト糸球体疾患はその原因や病態形成の分子機構がほとんど不明で、それらを明らかにするために糸球体細胞の特性や病態形成に関与する遺伝子やタンパク質の網羅的同定などを行っています。 遺伝子の発現部位は ISHで、松木麻子先生、藤中秀彦先生が主にやってくれています。

最近のご研究活動

  • 腎糸球体のゲノミクスとプロテオミクス
  • 腎糸球体上皮細胞の細胞生物学
  • 水チャネルの病態生理学
  • 糸球体腎炎の分子病理学

論文

  • Nagai M, Yaoita E, Yoshida Y, Kuwano R, Nameta M, Ohshiro K, Isome M, Fujinaka H, Suzuki S, Suzuki J, Suzuki H and Yamamoto T . Coxsackievirus and adenovirus receptor, a tight junction Membrane Protein, is expressed in glomerular podocytes in the kidney. Lab Invest 83, 901-911, 2003.
  • Yoshida Y, Miyazaki K, Kaiie J, Kamijo K, Yaoita E, Osawa T, Tsugita A and Yamammoto T . Two dimensional electrophoretic profiling of normal human kidney glomerulus and construction of an XML proteome database. Proteomic and Genomic Approaches to Kidney Diseases. Kokodo 2002; 51-61
  • Yaoita E, Yao J, Yoshida Y, Morioka T, Nameta M, Takata T, Kamiie J, Fujinaka H, Oite T, Yamamoto T . Upregulation of connexin 43 in podocytes in puromycin aminonucleoside nephrosis. Am J Pathol 161:1597-1606, 2002

講演

  • 第 46回日本腎臓学会総会教育講演「腎臓のプロテオーム研究」
    平成15年5月(東京)
  • 第 17回ヒューマンサイエンス総合研究セミナー「腎臓ゲノミクスとプロテオミクス」
    平成15年12月(東京)

腎臓 ISHアトラス

ベンタナHXシステム ディスカバリーについて

1.研究における ISH の役割
ヒト腎糸球体の遺伝子の網羅的同定を行っていると、それらの遺伝子の発現局在情報が重要になります。 そのために信頼性の高い ISH は重要な研究手段です。

2.ディスカバリー購入理由
これまでいろいろな ISH の手法を使ってきましたが、 ISH は手技が複雑なため、研究者が異なることだけでも同一の結果が出にくいなど、手技の安定性が問題でした。 ディスカバリーはその欠点が無視でき、かつ、時間のかかる、 ISH を自動で行ってくれるので人手がかからないことが期待されました。

3.キットの利点と欠点
ほとんどの試薬がキットで供給されるので、試薬の安定性が確保されるのが最大の利点です。 一方、利点と裏腹になりますが、研究者が手技を工夫したり、新しく試みたりすることが出来にくいことや高価なのが難点です。

4.作業効率
ISH は煩雑で時間がかかる手技でしたが、ディスカバリーでは最初のセッティングやプローブの反応などを研究者の都合の良い時間することで、夜間、自動で活躍してくれますので、研究効率は大変高くなっています。

5.ベンタナのフォローの評価
ISH がうまくいかなかったときはベンタナでも検討してくれました。 また、スタッフがときどき訪問してくれて相談にのってくれますので、フォローには満足しています。

新潟大学大学院 医歯学総合研究科附属腎研究施設 - イメージ

図1.ラット腎糸球体上皮細胞( podocyte)に発現しているpodocalyxin
図2.ラット腎集合管上皮細胞に発現している水チャネルー2( AQP2)のISHとIHC
図3.松木麻子先生と藤中秀彦先生

金沢大学 がん研究所

金沢大学 がん研究所 - 清野 俊秀

ご氏名:長谷 耕二

ご施設名:金沢大学 がん研究所

ご所属名:分子薬理研究分野

ご研究内容

腸管粘膜免疫系における特殊上皮 M 細胞による抗原輸送メカニズムの解析

最近のご研究活動

論文

Hase K , and Kagnoff MF et al., Expression of LL-37/hCAP18 by human gastric epithelial cells as a potential host defense mechanism against Helicobacter pylori . Gastroenterology 125: 1613-1625 (2003).

ベンタナHXシステム ディスカバリーについて

1)ものぐさ研究者 meets Discovery
「in sit hybridization(ISH) はやってみたいけど、最初の立ち上げが面倒だなぁ~。」 ご存知のごとくマニュアルで ISH を行うときは、目に見えない敵(RNase)と戦いながら最適な条件検討の繰り返しを強いられ、最終的に美しい ISH 染色像を得るのは正に職人芸的なところがあります。 だからやってみたいけど、労力を考えると初心者にはなかなか手の出しにくいのが ISH だと思います。 私の勤務する研究所にDiscoveryが導入されたのは、丁度そんな時でした。

2)驚きの簡便性
本当に使えるのかな?と半信半疑で試してみるとバッチリ染まりました。 しかも操作はスライドにプロトコール情報の入ったバーコードを貼り、 RNA プローブを載せるだけ!夕方に仕掛けて次の日には出来上がっています。 マニュアルで行う場合に比べ圧倒的に簡便で、しかも綺麗な染色像が得られました。

3) Discovery :可能性の追求
ただしDiscoveryも百発百中ではありません。 最適な染色条件を得るには、ハイブリの温度や時間を変える必要がありますが、これはPC上で簡単に変更できます。 さらに ISH の感度を上げるには検体の固定時間やプローブ量を変えますが、それでも駄目な場合にはTyramid を用いた増感キットがVentana社より発売されています。 これら消耗品値が張るのがネックですが、多大な労力の軽減と研究スピードの向上を考えると、費用対効果(コスト&ベネフィット)の観点から十分に満足できるものと思います。 またVentana社のアフターサポートは非常に充実しており、ISH 技術に関するどんな質問にでも的確かつ迅速に対応してくれます。 このような手厚いサポートの下で、今後はDiscoveryを使っての蛍光ISHや細胞表面マーカーとの多重染色など様々な可能性を模索していきたいと考えています。

金沢大学 がん研究所 - イメージ

独立行政法人 産業技術総合研究所

独立行政法人 産業技術総合研究所 - 田中 真奈実

ご氏名:田中 真奈実

ご施設名:独立行政法人 産業技術総合研究所

ご所属名:ブラディオン連携研究体

ご研究内容

プロジェクト概要;
1分子による疾病制御はどこまで可能か? 当ブラディオンプロジェクトは、日本人の死亡原因の第一位であるがんに焦点を当て、この疑問に解決点を与えようとするものである。 用いる物質ブラディオン(産総研 100%特許物質)は、現在10種類以上知られるセプチン遺伝子ファミリーの一型であり、ヒトのみが持つバリアントである。 特殊な細胞内骨格線維に立脚してのみ発現可能なため、極めて強固な細胞特異性を持つ。 いわゆる癌遺伝子群で知られる癌化機転に関与せず、癌細胞の無限の加速された細胞分裂機能維持に必須のGTPaseであるが故に、患者毎の遺伝子変異を伴わない、いわゆる“all or none”の癌細胞特異的発現を示す。 故に、癌の診断、治療ターゲット双方に有用である。

本プロジェクトは、きわめて省エネ・省タイム・省コストで、ブラディオンという単一分子の検出・発現制御により、具体的早期診断法(微量検出デバイス開発による検診等に代表されるスクリーニング、確定診断補助および家庭レベルでも使用可能な環境安全に基づくモニター診断法)、抗体治療・創薬等治療法開発、転移・合併症の予想など、診断後のすべてのステップを網羅して対処する方法論を提供しようというものである。

最近のご研究活動

  • Tanaka M, Tanaka T, Itoh J et al ., Biochem. Biophys. Res. Comm., 286 (3),547-553, 2001.
  • Macara, I. G, Baldarelli, R, Tanaka, M et al . Mol. Biol. Cell, 13 (12), 4111-4113, 2002.
  • Tanaka M, Kijima H, Itoh J et al ., Cancer Gene Ther., 9(6), 483-488, 2002.
  • Tanaka M, Tanaka T, Kijima H et al ., Medical Science Monitor, 9 (7), 61-68,2003.

ベンタナHXシステム ディスカバリーについて

昨今枚挙にいとまがない医療事故は、医療現場における過剰労働の結果として起こることが多い。 すなわち、少数の専門家の経験に頼るシステム自体の限界が大きな問題点であり、今後診断においてはセミオートメーションによる技術の均一安定化、数値化の重要性が増す一途である。 今後の診断技術は、劇毒物を使用しなくて済むこと、オートメーション化あるいはセミオートメーション化により人為的ミス、あるいは経験による結果の差を度外視できること、さらには数値化により客観的な判断指標になりうること、が要求される。 ベンタナ HXディスカバリーに代表される、自働組織染色システム(in sit hybridization含む)は、この潮流を良く表している。 この方法論は、多数の組織切片を人為的ミスの入る余地なく同条件で染色し、かつ、試薬・洗浄液等で劇物・毒物を使用しない高い作業環境安全性を持つことが特徴である。 作業に関わる人材も、いわゆる専門技術者である必要はなく、卒研生レベルで安定したデータを得ることができ、結果の信頼性、再現性を保証することができる。

当プロジェクトでは、ベンタナHXディスカバリーを用いて患者検体(手術摘出標本のパラフィン包埋ブロック切片)染色により、抗体の特異性の確認、癌細胞特異的認識を確認しつつ、同検体を定量PCR(リアルタイムPCR)によりブラディオン発言量を検定し、臨床診断の一助となる方法論の開発を行っている(製品完成、販売中)。 一つ一つの症例、特異的実験手技が要求される様な例を除き、マニュアル操作による染色は、後日データの信憑性をめぐって問題になる例を多々見る。 先年、Nature Medicine誌は、この誤謬データによる論文撤回をめぐり大きな議論を展開し、各研究室レベル、あるいは属する組織ぐるみのデータ管理の重要性を提唱した。 稀少症例における特殊例の解析を除き、普遍化する遺伝子異常、物質異常の疾病関連等を研究するとき、条件の一定性と実験そのものの客観性を説得力ある方法論が不可欠である。

ただし、これも夢の様な新技術を提供しているのではなく、さらに実地臨床で望まれる簡便で安全な診断法確立として、随時新たな条件設定、機器開発項目をクリアしていかなければならないのも現状である。 マニュアル操作による詳細な条件設定を可能とするソフトウエアの完備、冷却を含む温度設定の自働化、使用試薬の価格設定など、ユーザーレベルでの要求水準は高い。 精密機械にありがちな機械トラブル、試薬とのマッチングトラブルに対し、細やかなテクノサービス、メンテナンスサービスを展開していることが単なる機器販売と違ってベンタナ社に高い付加価値をもたらしていることは事実であるが、年ごとに契約するメンテナンスサービスの基本料金に関しては、もう少し多数のオプションがあっても良いと考える。

独立行政法人 産業技術総合研究所 - イメージ

独立行政法人 農業生物資源研究所 生理機能研究グループ

独立行政法人 農業生物資源研究所 生理機能研究グループ - 高辻博志

ご氏名:高辻博志

ご施設名:独立行政法人 農業生物資源研究所

ご所属名:生理機能研究グループ・形態発生研究チーム

ご研究内容

がく、花弁、雄しべ、雌しべのなど花の各器官の発達や形態を制御する遺伝子および花粉の発達に関与する新規な遺伝子を見出し、その働きを調べることによって、稔性制御や花の形など、農業や園芸に有用な機能を見出すことを目的として研究を進めてきました。

最近のご研究活動

論文

  • Hitoshi Nakagawa, Silvia Ferrario, Gerco C. Angenent, Akira Kobayashi, and Hiroshi Takatsuji: PhSUP1 is a petunia ortholog of Arabidopsis SUPERMAN and plays a distinct role in floral organ morphogenesis. Plant Cell (in press).
  • Shoji Sugano, Hironori Kaminaka, Zbigniew Rybka, Rafael Catala, Julio Salinas, Kyoko Matsui, Masaru Ohme-Takagi, and Hiroshi Takatsuji: Stress-responsive zinc finger gene ZPT2-3 plays a role in drought tolerance in petunia. Plant J. 36, 830-841 (2003).
  • Kapoor, S., Kobayashi, A., and Takatsuji,: H. Silencing of the Tapetum-Specific Zinc Finger Gene TAZ1 Causes Premature Degeneration of Tapetum and Pollen Abortion in Petunia. Plant Cell, 14, 2353-2367 (2002).
  • Kapoor, M., Tsuda, S., Tanaka, Y., Mayama, T., Okuyama Y., Tsuchimoto, S. and Takatsuji, H.: Role of petunia pMADS3 in determination of floral organ and meristem identity, as revealed by its loss of function. Plant J. 32, 115-127 (2002).

ベンタナHXシステム ディスカバリーについて

花の器官や特定の組織の分化・形態形成を制御する転写因子の働きを調べるには、それらの転写因子の遺伝子が花のどの部分にどの時期に発現しているかを知ることが重要であり、ISHはこの分野では必須の研究手段になっています。

ISHでは、個々の切片やプローブごとに、温度やプローブ量など多項目にわたる条件検討を行って検出感度やバックグラウンドについて最適化しなければならないので、そのために多大な労力と時間が強いられます。 ディスカバリーでは、最大20枚までの試料について異なる条件でISHを行うことができるため、条件検討に要する時間を大幅に短縮できる上、一旦条件が決まれば多数のサンプルを自動処理することができることが最も大きなメリットと考えました。 また、マニュアルのISHでは実験者の熟練が要求され、初心者には敷居の高い実験技術の一つですが、ディスカバリーなら初心者にも比較的心理的抵抗が少なく始められます。 ディスカバリーを用いて得た葯のタペート層に特異的に発現しているジンクフィンガー遺伝子のISH染色像を図1に示していますが、同じ材料を使って行ったマニュアル法の結果よりもバックグラウンドが低く、満足できる結果でした。 私たちの場合、特に発現レベルが低い遺伝子を対象としたため、検出の感度が重要なポイントでした。 この点に関しては、新しく開発された増感システム(TSA)を使用することによって、通常の非RI法では検出できないと推測されるレベルの発現を検出することができました。 この増感システムを使って得た別のジンクフィンガー遺伝子の花芽におけるISH染色像を図2に示します。 私たちは植物を材料としており、動物組織のために確立された実験条件が必ずしも適用できない場合がありますが、ベンタナ社のサポートは充実しており、一緒になって考えてくれたおかげでいくつかの問題点をクリアすることができました。 植物での実施例はまだ少ないため、植物種や組織による違いへの対応が今後も必要だと思われますが、強力なサポートがあるために心強いです。

独立行政法人 農業生物資源研究所 生理機能研究グループ - イメージ

群馬大学 生体調節研究所

群馬大学 生体調節研究所 - 大橋 健一

ご氏名:堀川 幸男

ご施設名:群馬大学 生体調節研究所

ご所属名:遺伝情報分野

ご研究内容

我が国の糖尿病では、膵β細胞におけるインスリン合成、分泌において重要な遺伝子に何らかの異常が存在する。 すなわち、膵β細胞の特異性を維持する

「遺伝情報」の誤り、もしくは欠落によって糖尿病が発症する。 我々は、分子遺伝学的手法を用いてこの遺伝情報異常に対するアプローチを試みている。 特に糖代謝関連組織の発現遺伝子を網羅する包括的アプローチは独創的である。 当面の目標としては、新規 MODY 遺伝子の発見と同時に“ありふれた”2型糖尿病の感受性遺伝子の同定を目指している。

最近のご研究活動

我々は常染色体優性遺伝子で若年発症するタイプの糖尿病(MODY)の原因遺伝子とその修飾因子である肥満遺伝子(SHP)、さらに"ありふれた''糖尿病の感受性遺伝子NIDDM1(Calpain10)を発見することに成功している。

論文

  • Horikawa Yu, Oda N, Cox NJ, Li X, Orho-Melander M, Hara M, Hinokio Y, Lindner TH, Mashima H, Schwarz PEH, del Bosque-Plata L, Horikawa Yo, Oda Y, Yoshiuchi I, Colilla S, Polonsky KS, Wei S, Concannon P, Iwasaki N, Schulze J, Baier LJ, Bogardus C, Groop L, Boerwinkle E, Hanis CL and Bell GI (2000) Genetic variation in the gene encoding calpain -10 is associated with type 2 diabetes mellitus. Nature Genet 26: 163-175.
  • Fullerton SM, Bartoszewics A, Ybazeta G, Horikawa Y, Bell GI, Kidd KK, Cox NJ, Hudson RR and DiRienzo A (2002) Geographic and haplotype structure of candidate type 2 diabetes susceptibility variants at the calpain-10 locus. Am J Hum Genet 70: 1096-1106.
  • Jin L, Wang H, Narita T, Kikuno R, Ohara O, Shihara N, Nishigori T, Horikawa Y and Takeda J (2003) Expression profile of mRNAs from human pancreatic islet tumors. J Mol Endocrinol 31:519-528

ベンタナHXシステム ディスカバリーについて

現在、我々の研究室では、糖尿病に係わる多数の遺伝子の発見及びその同定に高い比重をおいている。 その中でも発現部位特定化手段としてin sit Hybridization 法に着眼した。 しかし、その処理しなければならない遺伝子数と手間等を考えた時に二の足を踏んだ。 我々は、in situ Hybridization法で発現遺伝子の詳細な組織内分布を検定するにあたり、次の4点を念頭においた。 1)短時間で条件検討ができること 2)人的ミスが起こらないこと 3)再現性が良い実験系であること 4)将来を考え迅速且つハイスループットであること 以上を考慮するとどうしても用手法で行うには人手と時間が掛かりすぎる計算になり、やはり機械化を余儀なくされないという結論に達した。 そんな時、ベンタナ社のDiscovery を知り彼らとコンタクトを取った。 煩雑で熟練を要するin sit Hybridization法を本当に自動化できるのか? また上記の条件を本当に満たせるのか? 正直疑いの目を持ったが、ベンタナ社の方法論とDiscovery の特性の説明を受けた上、in sit Hybridization染色スライドを見せてもらい、そのなかなかの染色性の良さに納得しDiscoveryを購入した。

Discoveryは凍結切片も使えるが、我々は組織形態の保持に優れているパラフィン切片を使用している。 Discoveryは脱パラフィンから発色まで全て自動で行える為、夕方に切片をDiscoveryに乗せて、システムをスタートし、 2 時間後にプローブを分注するだけで済む。 何故ならば前処理を含めて全てやってくれるからだ。 勿論ベンタナ試薬を用いれば、試薬の用時調製も要らないので手間は最小限で済む。 当然、我々は前処理の間、別の仕事をすることができるわけだが、さらに関心すべきことは、我々が寝ている間にDiscoveryが働いてくれているということだ。 よって、我々は翌朝に来てその結果を鏡検し、次の実験計画を立てるだけである。 この繰り返しにより大量の切片をオペレーター1人で高速処理でき、且つ再現性良くデータが取れており、当初念頭に置いた 4 点をこなしてくれている Discoveryに我々は充分満足している。

今後、多くの施設で遺伝子の同定にin sit Hybridizationの手法を使うことも多くなってくるだろう。 その時に、研究の効率UPを行い、迅速且つ確実な成果を得るという意味でDiscoveryは最も有効な手段の一つになるだろう。 最後に我々は、ベンタナが持つin sit Hybridization法の新技術の継続的な提供を今後も期待する。

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株式会社 資生堂 ライフサイエンスセンター

茨城県立中央病院・茨城県地域がんセンター 病理部 - 阿部 香織

ご氏名:岸本 治郎

ご施設名:株式会社 資生堂 ライフサイエンスセンター

ご所属名:再生医療プロジェクト

ご研究内容

ヒト毛髪再生及び新規育毛剤開発

最近のご研究活動

論文

  • Kishimoto, J., Ehama, R., Wu, L., Jiang, S., Jiang, N. and Burgeson, R.E. Selective activation of the versican promoter by epithelial-mesenchymal interactions during hair follicle development. Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 96: 7336-7341, 1999.
  • Kishimoto, J., Burgeson, R., and Morgan, B. Wnt signaling maintains the hair inducing activity of the anagen dermal papilla. Genes & Development, 14, 1181-1185, 2000
  • 岸本治郎 Wnt シグナルが毛包誘導能を維持する 実験医学 18, 1817-20, 2000
  • Sakai, Y., Kishimoto, J. and Demay, M.B. Metabolic and Cellular analysis of alopecia in Vitamin D Receptor Knockout Mice. J.Clin.Invest. 107, 961-966, 2001
  • 岸本治郎  毛包の再生 . 日本農芸化学会誌 77,12-15, 2003
  • Nitta H, Kishimoto J, Grogan TM. Application of automated mRNA in sit hybridization for formalin-fixed, paraffin-embedded mouse skin sections: effects of heat and enzyme pretreatment on mRNA signal detection. Appl. Immunohistochem Mol. Morphol. 11:183-7, 2003

ベンタナHXシステム ディスカバリーについて

私たちのグループは毛髪の再生及び新規な育毛剤開発を目指した研究を進めています。 毛髪の伸長、発毛は、‘毛包'という皮膚組織の付属器官が担っているのですが、その毛包の活性化には、実に様々な遺伝子の複雑な相互作用が関わっていることが近年明らかになってきています。

ヒトあるいはマウスゲノム解読に伴い、ゲノムワイドな網羅的遺伝子発現解析のアプローチが可能になったわけですが、私たちもそのような遺伝子の網羅的解析をひとつのツールに用いています。 その際、ピックアップされてきた既知・未知の遺伝子のキャラクタライゼーションとして、定量 PCR と並び、in sit ハイブリダイゼーションは最も早い段階で、最も情報量の多い(発現量 , 発現場所 , 発現時期が同時にわかる) 、欠かせない実験手技に位置付けられます。

これまでは、in sit担当の研究者あるいは補助員の方をつけてマニュアルで実験を行っておりました。 熟練した、まじめで、きっちり仕事ができる人が向いている手技だとつくづく思いますが、各研究室の独自プロトコールが存在し、試薬の調製が大変面倒(この調製が終わったら半分以上終わったも同然でした)ですので、うまくいかなかった場合の原因追求や再実験はかなり骨の折れるものでした。 ベンタナ HX システム ディスカバリーを導入して、もっと気楽に、そしてシステマティックにin sit実験を行えるようになりました。 ハイブリダイゼーション温度やプローブ濃度、プロテアーゼ処理濃度などは、なかなか一度の実験で検討するのは骨が折れるものですが、本装置はそのような条件設定がストレスフリーで行えるのが利点と考えています。 これは特にまだin sitのデータが知られていない遺伝子( 群 )について、網羅的に解析する場合に非常に威力を発揮すると考えています。 逆にひとつの遺伝子について、何としてもシグナルを検出してみたい、というような場合は手動で行ったほうがよいかも知れません。 また、あまり知られていませんが、キシレンなどの有機溶媒を使わないのも研究者の健康面からも利点と考えられます。

なお、我々はヒト毛包移植を目指しているわけですが、移植した細胞が確かにヒト由来であるかを確認するため、通常のRNA in sit に加え、ヒト特異的Alu反復配列をプローブとしたDNA in sitも行っており、良好な結果を得ています。

今後、試してみたいこととして、カスタムメイドのマイクロアレイスライドが安価に大量に発注できるようになれば、in sit実験をやるような感覚でマイクロアレイ実験をベンタナ HX システム ディスカバリーで行って、創薬や薬剤評価系を構築することを行ってみたいと考えています。

株式会社 資生堂 ライフサイエンスセンター - イメージ

株式会社 ガルファーマ

株式会社 ガルファーマ - 山本格

ご氏名:細川直子(写真)・平島光臣

ご施設名:株式会社 ガルファーマ

ご所属名:研究部門

ご研究内容

ガルファーマは、代表取締役で香川大学医学部の教授も務める平島らが生理活性物質として同定したガレクチン9を利用した製品開発を行うベンチャー企業です。 まずは、がん転移の予知免疫染色キットの製品化を行い、その後、ガレクチン9の治療用途への開発として抗がん剤、自己免疫疾患、抗アレルギー剤としても開発を目指しています。

最近のご研究活動

病理学的にはがんの周囲に好酸球が浸潤していれば、がんの予後は良いことは以前からいわれておりますが、がん患者の腫瘍部のガレクチン9発現と遠隔転移の関係を調べると、乳がん、悪性黒色腫などでガレクチン9の発現が陽性であれば、あきらかに遠隔転移が少ないことを確認しました。 この研究成果を元に「がん転移予知診断キット」を作製し、現在上市を目指して開発を進めています。 また、ガレクチン9を利用したがん治療法の開発をおこなっております。 さらに、抗アレルギー剤のみならず自己免疫疾患治療剤としての開発にも着手し、現在、さまざまな基礎データを集めながら製品開発を進め、着実な成果をあげています。

論文

  • Matsusita N, Nishi N, Seki M, Matsumoto R, Kuwabara I, Liu F-L, Hata Y,Nakamura T, Hirashima M, Requirement of divalent galactoside-binding activity of Ecalectin/Galectin-9 for eosinophil chemoattraction, J Biol Chem 275, 8355-60 (2000).
  • Y amauchi A, Irie A, Kihara M, Yokomise H, Hirashima M. Galectin-9 as a predictive factor for metastasis of breast cancer. Breast Cancer Res Treat 76, Suppl 1:S29-180, 2002.
  • Kageshita T, Kashio Y, Yamauchi A, Seki M, Abedin MJ, Nishi N, Shoji H, Nakamura T, Ono T, Hirashima M, Possible role of Galectin-9 in cell aggregation and apoptosis of human melanoma cell lines and its clinical significance, Int J Cancer 99, 809-16 (2002).

ベンタナHXシステム ディスカバリーについて

私たちの研究は、上記の研究内容や最近の研究活動の通りで、免疫染色や mRNAを対象とした in sit ハイブリダイゼーションの手法は欠かすことができません。 設立当初は、免疫染色でのデータを数多くとる必要があるので、HX-ディスカバリーを導入したのですが、その後、ガレクチン9を発現レベルで調べていくことにもなり、 in sit ハイブリダイゼーションも行うことになりました。 HX-ディスカバリーは免疫染色の機械というイメージがあり、用手法で行うことを考えていましたが、ベンタナ社から「ディスカバリーを有効活用しましょう」と声を掛けていただきました。 いつも良好な染色ができているかを気にしていただいていますし、適切なアドバイスや相談にのっていただけるので、良いデータを効率良く得ることができていると思います。 今後もベンタナ社の強力なサポートを継続していただけること、また、試薬等がもう少し安くなることを期待しています。

株式会社 ガルファーマ - イメージ

東北大学 加齢医学研究所

東北大学 加齢医学研究所 - 小谷徳生

ご氏名:小谷徳生(写真)・仲村春和

ご施設名:東北大学 加齢医学研究所

ご所属名:分子神経研究分野

ご研究内容

我々の研究室ではニワトリ胚をモデルシステムとして、神経系の形態形成、回路形成、耳の発生などについて研究を行っています。

最近のご研究活動

論文

  • Sugiyama, S., Nakamura, H. (2003) The role of Grg4 in tectal laminar formation. Development, 130, 451-462.
  • Katahira, T., Nakamura, H.(2003) Gene silencing in chick embryos with vector-based small interfering RNA system. Develop. Growth Differ.,45, 361-367.
  • Watanabe, Y., Toyoda, R. and Nakamura, H. (2004): Navigation of Trochlea axons along the midbrain-hindbrain boundary to neuropilin-2. Development, 131, 681-692.
  • Kimura, J., Katahira, T., Araki, I., Nakamura, H. (2004) Possible role of Hes5 for the rostrocaudal polarity formation of the tectum. Dev. Growth Differ., 46 219-227.
  • Nakamura, H., Sugiyama, S. (2004) Polarity and laminar formation of the optic tectum in relation to retinal projection. J. Neurobiol., 59, 48-56.
  • Sato, T., Nakamura, H. (2004) The Fgf8 signal causes cerebellar differentiation by activating Ras-ERK signaling pathway. Development 131 (2004) in press
  • Nakamura1, H., Katahira, T., Watanabe, Y., Sato, T., Funahashi, J. (2004) Gain- and loss-of-function in chick embryos by electroporation. Mech Develop. In press

ベンタナHXシステム ディスカバリーについて

発生の研究においては、正常胚での遺伝子の正確な発現パターンや、移植、強制発現などの操作を行った胚の遺伝子発現の変化を調べることは大変重要です。 in sit ハイブリダイゼーション法はそれゆえ必要不可欠な実験手法ではありますが、染色条件の設定を含めて染色結果が得られるまでに、多大な時間と労力を必要とします。 HXディスカバリーでは切片とプローブさえ準備すれば、20枚のスライドを別々の条件で一度に染色できるので条件設定は容易に行えること、また一度条件が決まれば非常に再現性良く染色することができるということから購入を決めました。 ベンタナではパラフィン切片を推奨しておりますが、凍結切片を試したところ、凍結切片においても奇麗な染色結果が得られました。 いくつかの遺伝子についてはこれまでに試した条件ではまだ満足のいく染色結果は得られていませんが、ベンタナにはTyramidを用いた増感キットもあり今後これについて試してみたいと思っています。 欠点としてはコスト高の問題があるかと思います。 我々の研究室では凍結切片を用いているため、前処理を省いても十分な染色結果が得られることから、RiboMap kit中のハイブリバッファーのみの購入をベンタナにお願いしましたところ、すぐに対応していただきました。 このおかげで遺伝子によっては推奨プロトコルよりも大分安く染色することもできたので、コストについては多少気楽に使えるようになりました。 これに加えてベンタナは染色の失敗や機器の不調の時には懇切にフォローしてくれるのでこちらのほうも満足しています。

東北大学 加齢医学研究所 - イメージ

東京大学大学院 総合文化研究科

東京大学大学院 総合文化研究科 - 小谷徳生

ご氏名:長嶺憲太郎

ご施設名:東京大学大学院 総合文化研究科

ご所属名:浅島研究室

ご研究内容

アフリカツメガエル胚未分化細胞を用いてのアクチビン処理による血管誘導

最近のご研究活動

論文

  • Nagamine K, Furue M, Fukui A, Asasima M, Induction of Cells Expressing Vascular Endothelim Markers from Undifferentiated Xenopus Presumptive Ectoderm by Co-treatment with Activin and Angiopoietin-2. Zoological Science. 2005(22):755-61.
  • Haramoto Y, Tanegashima K, Onuma Y, Takahashi S, Sekizaki H, Asashima M. Xenopus tropicalis nodal-related gene 3 regulates BMP signaling: an essential role for the pro-region. Dev Biol. 2004 Jan 1;265(1):155-68.
  • Okabayashi K, Asashima M. Tissue generation from amphibian animal caps. Curr Opin Genet Dev. 2003 Oct;13(5):502-7.
  • Ariizumi T, Kinoshita M, Yokota C, Takano K, Fukuda K, Moriyama N, Malacinski GM, Asashima M. Amphibian in vitro heart induction: a simple and reliable model for the study of vertebrate cardiac development. Int J Dev Biol. 2003 Sep;47(6):405-10.
  • Sedohara A, Komazaki S, Asashima M. In vitro induction and transplantation of eye during early Xenopus development. Dev Growth Differ. 2003 Oct-Dec;45(5-6):463-71.
  • Furue M, Myoishi Y, Fukui Y, Ariizumi T, Okamoto T, Asashima M. Activin A induces craniofacial cartilage from undifferentiated Xenopus ectoderm in vitro. Proc Natl Acad Sci U S A. 2002 Nov 26;99(24):15474-9. Epub 2002 Nov 07.

発表

第 26回日本分子生物学会年会 (1PB-104)

ベンタナHXシステム ディスカバリーについて

浅島研究室では 主に両生類であるアフリカツメガエルとアカハライモリを用いて研究を行っています。 アフリカツメガエル胚未分化細胞に中胚葉誘導因子であるアクチビンを作用させることにより、心臓、腎臓、目などの様々な臓器・組織を作ってきました。 これらの組織が形成されたかを確認するためには、組織特異的なマーカーを用いた in sit hybridization (ISH) を行わなければなりません。

ISHのためにベンタナHXシステムディスカバリーを用いようと思ったのは、非常に簡単に組織切片を染色できると聞いたためです。 しかし、今までにツメガエルの切片で行ったことが無いと聞いていたので、最初の実験の立ち上げに時間が掛かるのではと考えていました。 ところが、ベンタナの人がサポートしてくれたおかげで実に短時間に実験系を立ち上げることが出来ました。 特に、ツメガエルで行うためには特殊なプログラムが必要だったのですが直ぐに対応していただき綺麗な組織切片像を得ることが出来ました。 実際の操作はいたって簡単で市販されている試薬キットを機械にセットし、コンピュータの画面を見ながらマウスをクリックするだけで開始されます。 これだけで次の日の朝に結果がでているのは機械音痴の私にとって大変ありがたいことです。

今後は両生類だけでなくマウスなどの哺乳動物での使用も考えています。

そのときはまたご指導して頂きたいと思います。

東京大学大学院 総合文化研究科 - イメージ

川崎医科大学 組織・電子顕微鏡センター

川崎医科大学 組織・電子顕微鏡センター - 磯田 恵子

ご氏名 :磯田 恵子

ご施設名:川崎医科大学

ご所属名:組織・電子顕微鏡センター

施設紹介

川崎医科大学は昭和 45年、岡山県倉敷市に設立され、現在、附属病院、附属高校、川崎医療福祉大学、川崎医療短期大学といった関連施設と共に、医療や福祉を通して社会に貢献しております。

本大学では、研究上の特殊設備、大型機器、器具等を集中管理し、共同使用に供するために中央研究部を設け、そこに 8つの研究センターを設置して、先端的な医学、医療の研究を推進しています。

組織・電子顕微鏡センターはその中の 1つであり、主として形態学的研究のための共同施設として、光学顕微鏡関連、電子顕微鏡関連、画像処理作業を支援しています。 センターに設置された機器は、佐々木和信センター長(解剖学教授併任)をはじめ 6名のスタッフで管理運営を行っています。

最近の学会発表

(ディスカバリーを使用して発表されたものを掲載)

定平吉都 , 和田秀穂, 杉原尚 , 森将晏 : マントル細胞リンパ腫の病理診断におけるスフィンゴシン1リン酸レセプターの免疫組織化学的染色の有用性. 第68回日本血液学会合同総会 (2006.10.6-8)

(ディスカバリー使用者の最近の業績)

論文

  • Murakami T, Arai M, Sunada Y, Nakamura A:VEGF 164 gene transfer by electroporation improves diabetic sensory neuropathy in mice. J Gene Med. 8(6): 773-781, 2006.
  • Toyota E, Warltier DC, Brock T, Ritman E, Kolz C, O'Malley P, Rocic P, Focardi M, Chilian WM: Vascular endothelial growth factor is required for coronary collateral growth in the rat. Circulation. 112(14): 2108-2113, 2005.
  • Mikami M, Sadahira Y, Haga A, Otsuki T, Wada H, Sugihara T: Hypoxia-inducible factor-1 drives the motility of the erythroid progenitor cell line, UT-7/Epo, via autocrine motility factor. Exp Hematol. 33(5): 531-541, 2005.
  • Narita T, Sasaoka S, Udagawa K, Ohyama T, Wada N, Nishimatsu S, Takada S, Nohno T:Wnt10a is involved in AER formation during chick limb development. Dev Dyn. 233(2):282-287, 2005.

ベンタナシステム について

2006年 3月、組織・電子顕微鏡センター内にXT-ディスカバリーが設置されました。 共同利用研究施設のため、使用者は自身のサンプル(切片)と抗体 またはプローブを持ち込み、染色を行います。 現在 15名の使用者があり、1ヶ月に 10-15日程度稼働しています。 研究用サンプルはパラフィン切片、凍結切片、培養細胞(サイトスピン標本)が用いられ、使用している動物種も様々です。 現在のところ免疫染色(酵素抗体法)での利用者が最も多いのですが、蛍光抗体法やTUNEL法での使用、またin sit Hybridization法の要望もあります。 当センターとしては、使用方法の説明や、使用者の要望に応じたプロトコールの作成、試薬及び消耗品類の管理、機器のメンテナンス等を行っております。 トラブルなどが発生した時には、カストマーサポートセンター或いはベンタナの担当者に連絡を取り、指示に従い対処しています。

染色結果については、これまでの手法と比較すると染色ムラがなく、バックグランドも少ないと使用者に好評です。 また使用者はスライドと試薬のセット、抗体やプローブの手分注、そしてスライドの取り出しを行うのみで、ディスカバリーの自動処理中は、並行して他の業務や実験を行うことができるため、手法で行う場合に比べて時間を有効に使うことができると喜ばれています。 しかしながら、消耗品は、多少高価なため使用者の負担も大きくなっているケースが出てきています。

特に in sit Hybridization用の試薬などは、使用者が集まらなければ購入できないといったこともありました。 もう少しランニングコストが下がれば、使用者の増加が期待できるのですが・・。

管理する立場からは、ディスカバリーの操作が容易であること、調製済みの試薬が用意されていて使用期限や残量などが自動管理されていること等、大変使用しやすい装置だと評価しております。

ベンタナ社のアフターフォローは充実しており、安心して使用しています。 機器に関することだけでなく、染色に関するあらゆる質問(大変初歩的なことも含めて)に答えて下さいます。 管理者の経験不足、知識不足のために使用者の結果に対して適切なアドバイスができず困っている時など、使用者へ直接アドバイスをお願いすることもあり、非常に助かっています。 時には少々無理をお願いすることもありますが、快く対応して下さいます。

今後も使用者の要望にできるだけ対応し、ディスカバリーを有効に利用していきたいと思います。 ベンタナ社の強力なサポートを引き続き期待しております。

染色例

染色例 - イメージ

独立行政法人 農業生物資源研究所 動物科学研究領域

独立行政法人 農業生物資源研究所 動物科学研究領域 - 高橋 透

ご氏名 :高橋 透

ご施設名:独立行政法人 農業生物資源研究所

ご所属名:動物科学研究領域 生殖機構研究ユニット

施設紹介

私達はウシの胎盤を形成する栄養膜細胞の分化と胎盤機能発現の分子機構について研究を進めています。 栄養膜細胞は、胚盤胞の栄養外胚葉をその起源とし、複雑な分化や形態形成を経て胎盤を形成して胎児の発育をサポートし、新生児の誕生とともにその使命を終えます。 胎盤は内分泌器官であり、母体 -胎児間の物質輸送の要衝でもあります。 また、その自律的な形成と機能発現の機構は、あたかも腫瘍のそれと類似点を見いだす事もできますが、決定的な相違は妊娠中だけのテンポラリーな臓器であることです。

胎盤の科学は、畜産学の世界ではこれまであまり注目されてきませんでした。 理由は簡単です。 牛を飼っている人が必要なのは子牛であって胎盤ではないからです。 しかし、ゲノムインプリントの研究が進み、体細胞クローン動物が誕生した現在、胎盤はエピジェネティクス研究の絶好の材料と見なされるようになっています。

この中で私達は、

  • ウシ栄養膜細胞、胎盤に主要に発現する遺伝子の解析
  • ウシ栄養膜細胞に特異的なタンパク質の構造および機能解析
  • 特異物質の胚発生および着床誘導に及ぼす効果の検証

焦点をあてて研究を進めています。

最近のご研究活動

論文

  • Ushizawa K, Takahashi T, Kaneyama K, Hosoe M, Hashizume K. Cloning of the bovine antiapoptotic regulator, BCL2-related protein A1, and its expression in trophoblastic binucleate cells of bovine placenta. Biol Reprod. 2006;74:344-351.
  • Ushizawa K, Takahashi T, Hosoe M, Kaneyama K, Hashizume K. Cloning and expression of two new prolactin-related proteins, prolactin-related protein-VIII and -IX, in bovine placenta. Reprod Biol Endocrinol.2005;3:68.
  • Ushizawa K, Takahashi T, Kaneyama K, Tokunaga T, Tsunoda Y, Hashizume K. Gene expression profiles of bovine trophoblastic cell line (BT-1) analyzed by a custom cDNA microarray. J Reprod Dev 2005;51:211-220.
  • Ushizawa K, Kaneyama K, Takahashi T, Tokunaga T, Tsunoda Y, Hashizume K. Cloning and expression of a new member of prolactin-related protein in bovine placenta: bovine prolactin-related protein-VII Biochem Biophys Res Commun 2005;326:435-441.
  • Ushizawa K, Herath CB, Kaneyama K, Shiojima S, Hirasawa A, Takahashi T, Imai K, Ochiai K, Tokunaga T, Tsunoda Y, Tsujimoto G, Hashizume K. cDNA microarray analysis of bovine embryo gene expression profiles during the pre-implantation period. Reprod Biol Endocrinol. 2004;2:77.

ベンタナシステム について

2私達の研究室は組織学の専門家がいません。 そこで誠に安直な発想で、素人でも簡便に扱える上、綺麗な染色が可能であるという噂の HX-ディスカバリーを購入しました。 当初は in sit hybridization専用にしていましたが、現在は免疫染色にも使っています。 何といっても、設定を変えたら必ず結果に反映される「愚直」なまでの再現性が魅力です。 ハイブリダイゼーション温度が僅か1℃違うだけで染色状態が劇的に変わるケースにも遭遇しました。 私のような凡人には、微妙な条件設定を手作業の実験で再現する事は全く不可能であろうと思います。 写真のウシ胎盤性ラクトジェン(PL)の in sit hybridizationはディスカバリーで染色したものです。 パラフィン切片からこのようにきれいな染色が得られることは、やってみるまでは正直なところ半信半疑でした(手作業でやっていた頃は凍結切片でしたので、組織の保存に伴う RNAの変性が常につきまとっていました)。 今では、組織をホルマリン固定して常法に従ってパラフィン包埋してしまえば、もう安心です。

ベンタナ HX-システムディスカバリーは大変高価な機械で、ランニングコストも安くはありませんが、現在の研究活動にはなくてはならない機械になっています。

染色例

染色例 - イメージ

香川大学 医学部 腫瘍病理学

ご氏名:横平 政直

ご施設名:香川大学 医学部  

ご所属名:腫瘍病理学

施設紹介

研究内容:毒性病理学を中心に行っています。 特にラット経気管内投与法による微粒子の吸入毒性の評価やラット肝中期発癌試験法を用いた多数の発癌予防物質の探索、発癌促進物質の検出を行っています。 その他、マウスやラットを用いて肺腫瘍に関連する研究も行っています。

最近のご研究活動

論文

  • Bioassay by intratracheal instillation for detection of lung toxicity due to fine particles in F344 male rats. Yokohira M, Takeuchi H, Yamakawa K, Saoo K, Matsuda Y, Zeng Y, Hosokawa K, Imaida K. Exp Toxicol Pathol. 2007 Jan;58(4):211-21.
  • A COX-2 Inhibitor, SC58125, Promotes Liver Carcinogenesis in a Rat Medium-Term Liver Bioassay, Possibly due to Induction of CYP 2B1 and 3A1. Yokohira, M., Takeuchi, H., Yamakawa, K., Saoo, K., Matsuda, Y., Zeng, Y., Hosokawa, K., Maeta, H., and Imaida, K. (2006).Jornal of Toxicologic Pathology 19,No.1, 37-45.

ベンタナシステム について

香川大学医学部腫瘍病理学は、大学の一教室なので、研究、教育、診断業務の 3つの仕事を抱えています。 「 3つの業務の内、 2つを選びなさい」だったらどんなに良いだろうかと想像します。 しかし、現実は現実です。 3つの業務の内で翌日に延ばしても迷惑がかからず、もっとも後回しになりがちなのは研究です。 一方、もっとも興味を持って行えるのは研究です。 「やりたいけどなかなかできない」を解決するには、少ない時間をいかに有効活用できるかという課題が発生します。

ベンタナHXシステム ディスカバリーが教室にやってきてから、時間の活用の仕方が大幅に変わりました。 僕が主にディスカバリーを使用しているのは免疫染色ですが、以前は免疫染色に1日半の時間を費やしていました。 しかも「免疫染色の日」という specialな一日を設定し、その日はタイマーを常に携帯し、 にらめっこしながらスライドガラスを振る一日でした。 ディスカバリーは、同じ1日半に免疫染色に加え、病理診断業務と講義プリントの準備を可能にしてくれます。 免疫染色の行程のほとんどを任せておけばよいという状況です。

試薬代はよく言われているように確かに高額です。 しかし、この代わりは研究、教育や診断業務の補助のための追加人員となり、人件費を考慮するとリーズナブルなのではと思います、と、教授に引き続き使用したいとお願いしています。 実際、ディスカバリーによって空いた時間で多くの仕事が出来ていると実感しています。

また、他のメリットととして、再現性がとても良いことにあります。 このため、うまく染色されないときにも確実に原因を追及することが出来ます。 ベンタナ社は原因の追及のやり方なども含め、適切に、濃厚にフォローしてくれます(時にはこれ以上の検証は勘弁してくれと思うくらいです)。
「こんなことばかりやっている場合ではないのになあ」と思いながら免疫染色漬けの毎日を送っている先生にはとてもうらやましい機器ではないでしょうか。

染色例

染色例 - イメージ

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ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社